【精神科医】オンラインカウンセリングはじめました -

ブログの更新はおひさしぶりです！精神科医ゆきです。

　ついに？！オンラインカウンセリングを始めました。

Instagramのストーリーズで時々におわせてはいましたが…笑

ずっとやりたいなぁと思っていたことなので形になって嬉しいです。

オンラインカウンセリングをしようと思った理由…

　ちょっと長いですが、良かったら最後までお読みください。（最後にカウンセリングに使えるお得なクーポンのご案内があります。）

　私は今まで大学病院や精神科病院、クリニックなどで診療をさせてもらっていたのですが、卒業してから子どもが生まれるまでの間は、日々の外来や入院などで出会う目の前の患者さんの治療にただただ専念していました。大学病院では珍しい症例を経験したり、治験に参加したり、精神科病院では慢性期病棟はもちろん、精神科救急や急性期病棟の担当もしていました。

　当たり前のことですが、今までの私はただ病院で患者さんを待っているだけの立場でした。

　外来に自発的に来る、家族に連れられて渋々来る、救急隊や警察と一緒に来るなど色々なパターンがありますが、全て私は待っているだけの存在でした。

　そんな自分にじわじわ疑問を持ち始めたのは、患者さんや通院に繋げれずに困っているご家族の言葉が私の中で積もってきたからです。皆さんもそうかもしれませんが、いまだに精神科に対する偏見や精神科を受診するハードルがまだまだ高いのです。

　その疑問が決定的になったのは育休復帰してからでした。

　産後うつのスクリーニング検査でひっかかったママ達が、産婦人科から紹介されるのですが、大学病院ならではの学生による予診や長い待ち時間などのシステムをあまり説明されずに、せっかく来てくれたのに「子どもは預けてるけどそんなに待てないのでキャンセルします」「赤ちゃんが限界なので帰ります」などが理由で診察できなかった人達がいました。

　私が外来担当で事前に気づいた場合は予診なしで優先的に見たりしていましたし、後日また他の曜日に受診してくれたのかもしれませんが、今でもお母さん達は大丈夫だったかなぁと気になります。

　自分も出産後にメンタル的に落ちたことはありましたが、ホルモンバランスによるものだという知識があったり、意識的に支援センターなどに外出しては保育士さんや助産師さん、同じ月齢のママ達ともお話しするようにしたり、夫とも知識を共有するようにしたり、授乳中も飲める漢方薬を試してみたり、その他にも色々と対策をして乗り越えてきました。

　でもそういう知識が全く無かったら、私も不必要に自分を責めてしまって、負のループに陥ってしまっていたかもしれません。数年前に妊産婦の死因の第１位が自殺というニュースがあったように、決して他人事じゃないのです。

　「母親になる」と言いますが、自分の力では生きられない小さな生き物を24時間お世話するのは本当に予想外に大変なことばかりで、出産してすぐに「母親になる」のはどんなに健康でキャパの広い人でも不可能です。子育ては1人の力だけでなく、周りの助けが必須だと私は思います。

　お産についての母親父親学級や沐浴の練習などはありますが、こころの健康のことや具体的に産後うつについてなど出産するまでに教えてもらった人はいますか？おそらく「ない」と答える方がほとんどじゃないでしょうか。

　なので病院で待ってるだけじゃなく、精神疾患を予防するためにもっと手前から関われる機会が欲しいと思ったのです。産院や保健所、支援センターなどでそういう機会があればと思いましたが、自分の産休育休中にはなかなかアプローチするのは難しく…2021年から仕事と育児の合間を縫って、こころの健康について広めたい、子育てを頑張るママ達の力になりたいと思い、Instagramを通して細々と発信してきました。

　ママ向けの内容が今までは多かったのですが、これからはママ精神科医としてだけではなく、気軽に話せるこころのお医者さんとして幅広い方に届くようなメンタルヘルスについての投稿を作りたいと思っています。

　Instagramの投稿もメンタルヘルスの啓蒙活動としては良いのですが、やっぱり一対一の関係でお話しするのも需要がありそうだなぁと、InstagramのDMを通して色々な方とやり取りをしたり、ストーリーズのアンケート結果などから思い、今回2023年10月1日からオンラインカウンセリングをはじめました。診察室では出会えなかった人たちとお話しできればと思っています。

　処方はできませんが、匿名性があること、オンラインなので利用しやすいこと、精神科専門医と話すハードルが低いことなどがメリットかと思います。

　Instagramを見て、この人ならちょっと話してみたいなと興味を持たれた方は是非お問い合わせください。