当たり前に「RSウイルスですね」って言われるけどなんなの?
全国で大流行中のRSウイルスですが、子供ができるまで知らなかったという方が多いと思います。
子育て世代を支えているおじいちゃんおばあちゃんからも昔は聞かなかったけど…みたいな声をよく聞きます。
我が家の子供たちもしっかりRSウイルスにかかったので備忘録として書いておきます。
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ちなみにRSウイルスが大流行している理由は以下の記事に書いてあります。
目次
感染の原因と予防方法
RSウイルス感染症はRSウイルスの飛沫感染や接触感染で発症する感染症です。
1歳までに50%以上が、2歳までにほぼ100%のこどもが一度は感染する病気です。
飛沫感染は咳やくしゃみ、話すときに飛び散るしぶきで感染します。
接触感染はウイルスがついている手や物(ドアノブや机、おもちゃ、コップ等)を触ったり舐めたりすることで感染します。
マスクの着用やこまめなうがい、手洗い、共用部分のアルコール消毒で予防しましょう。
感染しやすい時期と潜伏期間
通常、呼吸器症状にある3〜8日が感染しやすい時期です。乳児では3〜4週間と長めです。
RSウイルスに感染してから2〜8日の潜伏期間を経て、発熱や鼻水などの症状が出ます。
症状
発熱や咳、鼻水などで発症します。
熱は38〜40度の高熱が1〜5日間、咳は7〜14日間持続します。
うんちが柔らかくなることもあります。
大人や年長児では少し咳の目立つ風邪程度の軽症ですみます。
ただし、以下は重症化リスクが高いので注意して経過をみてください。
- 6ヶ月未満の正期産児
- 早産児や低出生体重児
- 24ヶ月齢以下の免疫不全や心肺系疾患、ダウン症の新生児乳幼児
- 呼吸器疾患を有する高齢者(65歳以上)
初めて感染する乳幼児の約3割では咳が悪化し、呼吸をするときにヒューヒュー、ゼーゼーなどの音がする喘鳴、呼吸困難症状などが出現します。
生後1ヶ月未満の新生児は熱や咳をあまり認めなくても、呼吸状態が急激に悪化することがあるので注意が必要です。
診断方法
症状や周囲の流行状況からある程度、診断することができます。
鼻汁を用いた迅速検査で診断が確定できますが、全ての子どもに行う必要はなく、欠席の目安でもありません。
医療機関では1歳未満、入院したこども及びパリビズマブ製剤の適応となるこどもにしか迅速検査ができません。
治療法
症状をやわらげる対症療法がメインです。
粘り気の強い痰や鼻汁が絡むことで息苦しさが増すので、水分補給で痰や鼻水の粘り気を少なくすること、頻繁に吸い取ることが大切です。(我が家では電動鼻水吸引機が大活躍しました。)
重症例になると、入院して酸素投与や点滴、呼吸管理などをおこないます。
登校登園目安
RSウイルス感染症は出席停止の疾患ではありません。発熱や咳などの症状が安定し、全身状態が良くなれば登校登園可能です。
まとめ
RSウイルスは終生免疫が獲得されないため、基本的に毎年感染するくらい非常に感染力が強いです。
保育園や幼稚園では流行期には乳児と年長児の接触をできるだけ避けるなど対策が必要ですが、特に家庭内では感染を完璧に防ぐのはほぼ不可能です。
我が家でも2歳の上の子が保育園から持って帰り、生後2ヶ月の下の子にうつった時は本当に心配でした。熱はなく、鼻水と咳の症状だけでしたが、最初に診察してもらってから数日後にゼーゼーと苦しそうな呼吸になり、咳のせいでミルクも大量に嘔吐したりするようになったので、病院に電話をかけて相談すると、すぐに来てくださいと言ってくださいました。
次の日も心配だからと先生の方から再診の提案もして頂き、結果、肺の音もよくなり入院は免れましたが、とてもどきどきしました。
看病でお疲れだとは思いますが、特に小さいお子さんの経過にはご注意ください。